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2015.10.13(Vol.075)
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こんにちは、メルマガ 「こんぱす」です。
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中国事情~上海の風Ⅱ ■ 第74回 □
http://www.captain-inc.com/chugoku.html
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皆さんこんにちは、中国保険ブローカーの嶋倉です。
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先月は業務面での「中国らしさ」についてお伝えしましたが、今月はその後編で、中国で起きている管理面での変化についてお送りします。
言うまでもなく管理がしっかりしている企業は良い企業です。
ただ、管理と言っても、それは簡単にできることではありません。
そこで働く従業員、その従業員を管理する管理者、そして、その企業としての方針を打ち出す経営者。全てのポジションで高いレベルが求められます。
一朝一夕では成らず、その為、少しずつ段階を踏んで皆がレベルアップしていくことが不可欠なわけですが、ここで前回お伝えした中国の良さが仇となってしまいます。
そう、「スピーディーな展開」です。
どういうことか。私が働いている会社の話を例として出します。
私が所属している金誠国際保険経紀有限公司でも、昨年より突然、社内システムが構築され、様々な申請をシステム上で行うことが
義務付けられました。突然の変化に何とか対応し、徐々にシステムに慣れて来ましたが、問題はこれを管理する側です。
システムを作ったはいいが、関連するマニュアルなどは作成されていないため、結果、問題が続々と発生してしまう状況になっています。
一例として、ブローカレッジの精算なども以前より複雑になってしまいました。その結果、最終的には仕事の効率が大きく下がった
ように感じます。
なぜシステムを構築した側の人間が、しっかり管理を実行できないのか。
実は中国では管理者のポストはあるのですが、適任者がおらず多くの企業で空席(または役職者はいるが、名前だけの管理職で能力が伴っていない)となっているのです。優秀な人材はヘッドハンティングされ、より高待遇な企業へ転職して行きます。どの企業も優秀な人材の確保には神経をとがらせているため、結果、転職の頻度が異常に高くなって
います。慢性的に人材不足と言う訳です。我が社も例外ではありません。
続いて日本企業についてですが、私が中国で働いていて思うのは、日本の企業は管理面を強化するあまり、形式にこだわってしまい、
物事が進むのに時間がかかり過ぎます。当然、その厳しい管理体制がもたらす成果も計り知れないのですが、それはあくまでも日本国内での話だと思います。中国では何よりも互いの信頼関係が重視されます。
相手を信頼していれば決断を躊躇することはありませんし、それがスピーディーに結果へと繋がっていきます。
ここまでで何が言いたいかと言うと、日本の企業にないスピードを持っていた中国の企業が管理面を整備しようとして、それを失い
かけているということです。
当然、「管理」は非常に大切なことです。しかし、それを有効に活用できるように実行しなければなりませんし、中国人たちの仕事ぶりから感じるのは「仕事は(必ず)お金を稼ぐための手段」だということです。結果を出すために必要なことを最小限に抑え前へ進めていく。そんな習慣(もはや文化と呼べる)が染みついている国がどのような管理体制を築き上げていくのか。
その答えは5年、10年後にしかわかりません。
それでは今月はこのあたりで失礼します。
「うっかり鍵を忘れてオートロックのドアを閉めてしまっても大丈夫。
電話一本で15分以内に業者が来てくれます。」
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